インタビューInterview
理想のキャリアを現実に。
希望の専門分野で
スキルを磨ける環境。

眼科医としての経験年数と専門分野について教えてください。
眼科医16年目になります。飯田市立病院の常勤として週3日勤務し、他の日は愛知県の中京眼科や総合青山病院、岐阜県の加藤眼科クリニック、宮城県の佐藤裕也眼科医院や長野県の阿南病院、たまに中国やモンゴルなどあらゆる地域で診療を行っています。
専門分野を教えてください。
網膜硝子体と白内障がメインです。
手術に関しては、低侵襲緑内障手術(MIGS)や翼状片なども行っています。
これまでの経歴を教えてください。
研修後は中京病院で勤務し、その後は飯田市立病院をメインに診療を行ってきました。
飯田市立病院の眼科は常勤医が不在の時期もあり、地域医療の持続化を目指して中京グループが携わることになりました。


飯田市立病院の眼科診療の再建について教えてください。
患者がいない状態でのスタートでしたが、診察に加えて手術も再開したことを近隣のクリニックに知ってもらい、紹介含めて患者数が徐々に増えていきました。常勤医の配置も進み、現在では南信地方での眼科医療の中核病院としての役割を担っています。
地域の患者さんの目を守ることに対し、大きなやりがいを感じ、日々感謝の言葉をいただけることが励みになっています。診療の再建に携わる中で地域医療の重要性とその魅力を実感することができ、私にとっても非常に貴重な経験になりました。
手術の年間執刀数は何例ほどですか?
現在は白内障、硝子体手術含め2000件ほど行っています。
眼科医駆け出しの頃は年間300件程度だったので、今までを振り返ると自身の成長を感じますね。
中京グループでの教育体制で良かった点を教えてください。
中京グループの教育体制の魅力は、若いうちから幅広い手術経験が積めることだと思います。特に硝子体手術は、専門医取得前から上級医の指導のもと執刀できたため、術者としてのキャリア形成が早期にスタートできました。緊急対応もスキルに応じて任せてもらえたので、成長に対して制約が少なく、自信を持って経験を重ねられたことが良かったです。
また、各分野にスペシャリストが揃っているため、自分の専門外の診療や手術でも助言を得やすい環境が整っています。
さらに、代務で開業医のもとに行き、実際の診療を効率的に回す経験が積めたことも、現在の自分の診療に活きていると感じます。
先輩や同期もモチベーションが高く、豚眼での練習を共に行い、時間外でも指導を受けられるなど、練習環境も恵まれていました。
都市部ではなく、地方病院ならではの教育の強みなどはありますか?
地方病院の教育環境には、都市部とは異なるいくつかの強みがあります。
例えば、同じ上級医が一貫してマンツーマンで指導する体制をとることが多く、日々の診療や手術に対してきめ細かいサポートが可能です。このため、前回の診療や手術との比較が容易になり、より具体的なフィードバックが受けられる環境が整っています。これにより、自分の成長を実感しやすく、「学びの密度が濃い」と感じることができます。
さらに、地方病院は地域の医療を支える重要な役割を担っているため、幅広い症例に対応する機会も多く、多様な経験が積めるのも特長です。このような経験を通じて、医師としての判断力やスキルが自然と向上するため、都市部の病院よりも成長を実感しやすく、実力がつきやすい環境であるのではないかと思います。
最近のトピックスなどはありますか?
ICLライセンスの取得と、中国やモンゴルでの診療を開始したことです。
ICLの取得により、眼科医としての技術の幅が広がり、より多くの患者さんに対応できるようになりました。加えて、海外での診療は、現地の医療ニーズに応えるだけでなく、自身の経験やスキルをさらに深めるきっかけにもなり、新たな一歩を踏み出せたと感じています。


海外の診療で日本との違いや、海外ならではの魅力などはありますか?
モンゴルの診療では、日本とは異なる生活様式や医療事情から多くの違いが感じられます。例えば、遊牧民の方々は、日本のように気軽に診療を受けに来ることが難しく、診療や手術を受けるために1000キロ以上移動される患者さんもいると聞きます。これにより、来院されるかどうかが不安になることもあるため、患者さんの来院が一層感慨深いものとなります。
言語の壁については、通訳を通じて患者さんの理解度を確認しながら進め、必要に応じて言葉を選び直して説明しています。このように、患者さんに寄り添った説明が欠かせません。また、手術後に「日本人の先生に診てもらってよかった」と言っていただけることや、現地スタッフから感謝されると、自身が学んできた知識や技術が国境を越えて役立っていることを実感でき、非常に嬉しい瞬間です。
普段の勤務では得られない海外の医療事情を目の当たりにできることも、現地支援の大きな魅力です。聞くだけではわからない現地の医療の実情を自分の目で見て、直接貢献できることが、海外医療支援のやりがいと感じています。
中京グループでのキャリア形成は先生にとってどのように感じていますか?
研修医時代から緊急対応ができる医師に憧れを抱き、網膜硝子体の専門医として経験を積みたいと思っていました。
また、先輩医師のように地域を問わず診療や手術を行い、幅広い経験を積みたいという思いがありました。中京グループでは、この希望に沿った専門分野で学ぶ機会が与えられ、充実した教育体制のもとでスキルを磨けたことで、当時から描いていたキャリア像を築けていると思います。
希望の分野で技術を磨き、理想とするキャリアを築けている点は非常にありがたく、グループに所属して良かったと実感しています。
今後の目標を教えてください。
これまで様々な経験を重ねてきましたが、今は若手医師たちを指導し、彼らが日々成長していく姿を見ることが非常に楽しみであり、大きなやりがいとなっています。
若い先生たちが技術を高め、診療や手術にも自信を持って取り組めるようになると、グループ全体が活気づき、患者さんへの医療提供もより質の高いものになります。
私自身、先輩方から多くのサポートと指導を受けて成長してきたため、これからはそれを若い医師たちにしっかり継承していくことが自分の使命だと感じています。また、外部手術などの機会を積極的に提供することで、彼らが幅広い経験を積み、地域医療に貢献できる医師として成長していく手助けをしたいと考えています。
彼らがそれぞれの場所で力を発揮できるようサポートし続けることで、地域医療全体の発展にもつなげていきたいと考えています。
