インタビューInterview
年間500件の執刀経験で、
量と質を両立させる手術スキル。

眼科医としての経験年数と専門分野について教えてください。
眼科医26年、眼科医になって7年経ったころに中京グループに入りました。
現在は宮城県仙台市の佐藤裕也眼科医院の院長を務める一方、愛知県や長野県、中国などでも診療を行っています。
専門としている分野と、最近の実績を教えてください。
もともとは網膜・硝子体を専門とする医局に7年間いました。現在は角結膜以外ほとんどの診療や手術を行っています。
手術の年間執刀数は1800件程度で、白内障手術をはじめ硝子体や緑内障、ICLなども行っています。
中京グループを選んだ理由を教えてください。
将来のキャリアを考え、網膜硝子体だけでなく幅広い眼科分野で成長したいと感じたからです。当時はレーシックが国内で広がっており、中京グループから技術指導を受けることで自院への導入を進めました。その時に中京グループと関わりを持つようになり、各分野のプロフェッショナルが揃っていることを知りました。そのネットワークを通じて自分もさらに成長できると感じグループへ入ることを決めました。


実際に中京グループに入ってみてどうでしたか?
一人ひとりのDrの執刀数や各手術の奥深さに驚きました。今までは、『手術が1人でできるようになれば一人前』という認識でしたが、中京グループはそこがやっとスタートライン。
そこから件数をこなしつつ、手術のクオリティーを高く保つことを覚えながら各手術の技術を身に着けました。入ったばかりでも年間で500件程度を執刀させていただけたこともサージャンとしてのキャリア形成に良いポイントでした。
中京グループの教育体制について、どのような特徴がありますか?
他の医局と教育順序が反対なことでしょうか。
一般的に教育期間は座学や研究など学術を通じて知識を学び、その後に手術のスキルを磨いていくという流れが多いと思います。しかし、中京グループの場合はその逆、もしくは同時進行で進んでいきます。これが何よりの強みだと思っています。
人間は年齢を重ねていくにつれ、新しい技術や手の動きというものが衰えていくものです。裏を返せば、若いうちにいかに技術を身に着けるのかが大事になってきます。そのような重要な時期に手術の件数をしっかりと確保できる環境というのは、中京グループの強みだと思います。さらに、グループ全体で手術手技や教育体制が日々アップデートされており、常に変化・成長する組織である点も魅力です。
最近のトピックスはありますか?
ライセンス関係でいえば、ICLや、LALの取得や、学位の取得です。
また、2024年のJSCRSではIOLに関する研究で座長賞をいただくことができました。
ICLやLALなども行われていますが、先進医療ならではのやりがいなどはありますか?
やりがいというよりは眼科医療や地域医療の発展という使命感の方が強いかもしれません。
自費診療の導入が難しい環境でも、私たちが率先して新しい技術を取り入れることで、地域格差の解消を目指しています。
ライセンス取得や医院運営、学位取得を目指しながら、研究も行うことは大変だと思います。
大変といえば大変です。もともと研究など学術的なことはあまり好きではなかったのですが、自分が臨床で行ってきたことをデータ化し数字として見るのは意外にも面白く、段々と好きになっていきました。中京グループは研究も盛んなので、良い刺激を受けています。
中国でも診療において日本との違いや困ったことはありますか?
医療機器は大きな違いはなく、現地でのサポート体制も整っているため困難は感じていません。
スケジューリングから、飛行機やホテルの手配まで一通りをサポート機関の中京メディカルが行っていただけますし、現地の案内は日本語が上手な先生に行っていただいています。
手術に関しては中京メディカルの看護師さんが一緒に同行し物品の管理や執刀環境を整えてくれるので困ることは基本的にはありません。
海外で診療を行うことの魅力を教えてください。
日本の医療技術が海外でも認められているということを実感できることや異文化に触れられることですね。中国はご飯が美味しく、街も発展していて日本とはまた違った良さを感じることができます。
あとは海外で手術をしているというと、ちょっとカッコよく見えるということですかね(笑)。


医院を引き継がれたのは眼科医経験何年目の時ですか?
2023年、眼科医になって25年で先代から引継ぎ、院長かつ理事長になりました。
引き継がれてから今までの間でご苦労されたことはありますか?
まさに今勉強中の経営や財務に関することですね。ゼロからのスタートであれば様々な経験や知見が少しずつ身についていくかもしれませんが、事業承継の場合はそうはいかず、突然やることが増えていきます。
有床診療所という形で承継するのも、国の制度の変更で大変なポイントでした。
佐藤先生や貴院と中京グループのつながりについて教えてください。
サポート機関である中京メディカルには、眼内レンズをはじめとした医療機器の購入や看護師、視能訓練士のサポート・人材育成などを行っていただいています。グループとして得られた知見をもとに最新の情報を得られることは、医院にとっても非常にありがたいことです。
中京グループにはクリニックの院長先生はじめ、多くの医師によるネットワークが形成されており、情報交換はもちろん、プライベートでも仲良くさせてもらっています。
当院では市川一夫先生を筆頭に各分野のプロフェッショナルなDrにも診療も行っていただいており、質の高い地域医療が提供できていると感じています。
佐藤先生のキャリアにおいて中京グループに所属していて良かったことはありますか。
グループの方針として緊急は断らないという考えは、今でも私の行動基盤になっています。
先進的で質の高い医療を提供しつつ、駆け込み寺としても機能する医院にしていきたいという思いで医院運営を行っています。その為には自分自身を日々アップデートしていく必要がありますが、基盤となる私自身のスキルの土台を中京グループで培うことができたのは非常に良かったと思います。現在様々なことにチャレンジできる背景には、中京グループでの経験があったからこそだと思っています。中京グループに入ってからは日々自身の成長を感じることができました。
今後の目標を教えてください。
引き続き、先進医療の提供や、地域医療の持続化を目指したいです。